講義はおもしろい。
20年以上前に国家試験で覚えたことや働いていたHCUで日々目にしてきたことが、今になって「そうだったんか!」とつながる喜びを感じる。
大学の先生方は個性的で、なかなかの人揃えである。ある先生はパソコンのキーボードの真ん中にある赤いポッチリを開発したのはこの私だ、という。
私らオバハンは分かるけど、最近の大学生は知らんのと違うかな、赤いポッチリ。
最近のお気に入りは「病態生理学」
懐かしい白血球の種類、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球のうち、好酸球は虫さされなんかの時に活躍するのだが、最近は昔みたいに虫に刺されまくったりはしない。活躍の場がなく有り余った好酸球は血中をただよい、暇なので、体内に入ってきたものにわーっと過剰反応しアレルギーを引き起こす。
だから先生は、アレルギー治そうと思えば体内に虫を飼えばよいという。
アニサキスをおすすめされたが、そんな痛いのはいやだ。
(しかも、青魚によるアレルギーは青魚そのものよりも、寄生しているアニサキスのたんぱく質に反応するケースが多いらしいから、アニサキス自体がアレルギーを引き起こす原因ともなる=いかんやないか、先生)
そうそう、不思議なことに、高知はあれだけみんなカツオやサバを食べているのにアニサキスの患者が少ないらしい。
厚生労働省が公表した全国統計によると、昨年は前年の10件から100件と急増している。ところが高知県における報告数はわずか1件。しかも、治療した医療機関に届け出が義務付けられた13年以降、初となる報告が高知県は昨年の1件だったという。その理由は不明。
体内の虫といえば、有名なのはぎょう虫である。
小学生のとき誰もが経験した、「もーんしなさい」と母に屈辱のポーズを取らされたアレである。
青いカサカサいうセロファンのアレである。
キューピーみたいな人がこっち見ながらお尻に手を当てているアレ(もうええわ)。
アレは2016年から廃止になったらしい。
ぎょう虫もってる子どもの率(過去10年で1%以下)を考えると廃止はもっともなのだが、お国はアレルギーを減らすためにわざとぎょう虫検査をやめて、お腹に虫飼ってる子どもがじわじわ増えるのを待っているのではないかと思う。
お金をかけずにしかも医療費を減らす政策である(妄想だが)。
そんなふうにいろいろ考えながらの授業はおもしろい。クラスメイトも個性的なので、質問もユニークだったりする。
友達もできた。
私の席の左隣は、めちゃくちゃ頭のいいクリティカル領域の子。なんでも知ってる。一番の仲良し。
右隣はむっちゃ美人。
入試のとき初めてトイレで会って、あまりの綺麗さにびっくりした記憶がある。
「美人やね」と言うと
「うん、よく言われる。ありがとう。」とにっこり答える。
こんな毎日だ。